iPhoneの便利な写真機能のひとつが、被写体の切り抜きです。
写真やビデオに写るヒトやモノ、動物を自動抽出し、コピーしたり背景を消した(背景透過)画像をつくれたりします。
写真の切り抜きに対応したiPhoneの機種
(タップして詳細を表示)
写真の切り抜き(背景からの対象物の抜き出し)機能は、iOS16以降へアップデート・インストールしたiPhoneのA12 Bionic以降を搭載した機種で利用できます。
「iPhoneX」「iPhone8」「iPhone8Plus」はiOS16へアップデートしても利用できません。
今回は、iPhone標準の写真アプリでできる切り抜きのやり方とできないときの対処法を解説。
切り抜いた画像の使い方として「コピー」「ステッカーに追加」「共有」の違いも併せて紹介します。
iPhone標準の写真アプリで被写体を切り抜く方法
標準写真アプリを起動し、写真またはビデオをタップして大きく表示します。
切り抜く被写体を長押しすると、被写体が少し浮き上がりキラッと光ります。
これは被写体の抽出が完了した合図。
画面から指を離さず動かすと、切り抜いた被写体も動きます。
指を離すと切り抜いた被写体が元に戻り、選択メニューが表示されます。
写真の切り抜きができないときの対処法
全体的に暗い(明るい)、背景と被写体の境界線が分かりづらい、自然の風景を撮った写真・ビデオは長押ししても反応しないことがあります。
画像を調べるボタンをタップする
iOS17以降のiPhoneであれば下部中央の画像を調べるボタン(
など)をタップすると被写体を検出します。自動検出した被写体をタップするとメニューが表示されます。
インターネットの接続を変更する
iCloud写真や共有アルバムは、インターネットの接続状況が悪いと写真・ビデオを正しく読み込むことができません。
画面の右下にビックリマークの警告が表示されたら、接続状況が良いところでやり直しましょう。
被写体を拡大する
被写体が小さいと長押ししても反応しないことがあります。
画面をダブルタップして拡大してから被写体を長押ししてみましょう。
長押しをする場所を変更する
画像内の文字をテキストとして認識してしまうと被写体を切り抜きできません。
被写体に含まれる文字からできるだけ離れた部分を長押ししましょう。
切り抜く範囲を変えられる?切り抜きを変更する方法
切り抜く被写体はiPhoneが自動で検出するため、自分で好きな範囲を選択したり、調整することはできません。
iOS17以降のiPhoneは抽出完了後のメニューで[すべてを選択]をタップすると被写体すべてを選択して切り抜くことができます。
また、事前に被写体をトリミングすることで自動抽出の対象となる範囲を絞ることは可能です。
例として、3人が写る写真の真ん中の女の子をトリミングして切り抜きます。
トリミングした写真の被写体を長押しして切り抜きます。
切り抜いてどうする?コピー・ステッカーに追加・共有の違い
iOS17/iPadOS17以降は[すべてを選択]や[調べる]を選択できる場合があります。
[すべてを選択]は他の被写体の切り抜きも追加できます。
[調べる]は切り抜いた被写体が動植物など「画像を調べる(Visual Look Up)」の対象である場合に詳細を知ることができます。
[コピー]の活用法
[コピー]は、切り抜いた被写体をコピーします。
メッセージやメール、メモなど他のアプリの入力画面で長押して[ペースト]を選ぶと切り抜いた画像を貼ることができます。
写真アプリにはペースト機能が無いので貼れませんがiOS17以降は簡単に合成画像をつくれます。
[ステッカーに追加]の活用法
[ステッカーに追加]は切り抜いた被写体をスタンプとしてメッセージや他のアプリで使えます。
※[ステッカーに追加]はiOS17/iPadOS17の機能です。iOS16では利用できません。
作成したステッカーを長押しして[エフェクトを追加]をタップするとフィルタを適用できます。
フィルタは「アウトライン」「コミック」「ぷくぷく」「キラキラ」の4種類です。
[共有…](画像を保存)の活用法
[共有…]は被写体を切り抜いた画像を保存したり、他のアプリで使ったりできます。
[画像を保存]を選択すると、被写体を切り抜いて写真の背景を消した画像を写真アプリに保存します。
切り抜いた画像(背景透過)のファイルフォーマットはPNG形式です。
元の写真やビデオの撮影情報は引き継がれないため、撮影日や撮影場所はリセットされます。